急激に進んだ円安と株高が企業の業績を押し上げた東証1部上場企業の純利益比較 【湯地正裕】円安・株高を促す「アベノミクス」で、企業の業績に急回復の兆しが出てきた。2012年4〜12月期の上場企業の決算は、発表済みの純利益合計が前年同期より4割近く増えた。輸出が主体の製造業が復調し、銀行や証券でも好決算が相次ぐ。景気の底打ちが鮮明になりつつある。 東京金融市場では1日、対ドルの円相場が約2年7カ月ぶりに1ドル=92円台まで下げた。日経平均株価も1万1191円34銭と、約2年9カ月ぶりの高値をつけた。週間ベースで12週連続の上昇となり、「岩戸景気」の1958年12月〜59年4月の17週連続に次ぐ、過去2番目に長い株価上昇局面となっている。 円安・株高へと相場を反転させたきっかけは、安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」だった。円相場は昨年11月中旬時点の1ドル=79円台半ばから12月末には