仙台市郊外の秋保温泉にある食品スーパー「主婦の店さいち」の主力商品は総菜である。奇をてらわず、地域の消費者が毎日飽きずに食べてくれるものを作り続けたことで、全国にその名が知られるようになった。今回はさいちが飽きない総菜をどのように作っているのか見ていきたい。 さいちの開店時刻は午前9時。一般的な食品スーパーの最初の来店客のピークは昼前だが、さいちでは旅館に宿泊している観光客が開店時にまず訪れる。そのため、さいちでは午前1時30分から総菜の仕込みを始める。 ちなみにさいちを有名にしたおはぎについては、賞味期限を6時間と定めているため、午前6時に仕込みを始める。 総菜用の野菜は前日にカットし、調理開始前まであく抜きをする。さいちが販売する総菜は500種類超。食材はおいしくて安い季節のものを購入し、食材の旬に合わせて調理する。料理がおいしく見えるよう盛り付けにも気を配り、食材の色合いがさえるよう