このブログを普段からお読みになっている皆さんはご存知かと思いますが、僕は割と口を酸っぱくして「マーケティングに携わるならきちんと実験して効果検証せよ、その介入がピュアな施策だろうと機械学習システムによるものだろうと変わらない」ということを折々に触れ言い続けています。 一方で、その効果検証の方法については純粋なRCT(ランダム化比較対照試験)でない限りは往々にして統計的因果推論が必要とされることが多く、その辺のマーケティングの現場で行われている「実験」と称するものを見ていると「それどう見ても交絡まみれやん」と言いたくなるケースが珍しくない、というのが現状のように見受けられます。しかし実務を意識した統計的因果推論の解説書はほぼ皆無に近い状態で、今年の恒例推薦書籍リスト記事を書きながら「相変わらず良い本がないなぁ」と思っていたのでした。 効果検証入門〜正しい比較のための因果推論/計量経済学の基礎