この俯瞰講義では、昨年8月に東大安田講堂で行ったサンデル教授の講義が扱った諸問題について、学生諸君の理解をさらに深め、討議をさらに発展させるために、(1)本ゼミナール担当者でもある本学教員が、サンデル教授自身の立場を表明している著書だけでなく、彼のハーヴァード講義の教材をなす古典(アリストテレス、カント、ロックなど)および現代の文献(ロールズ、ノージック、ドゥオーキンなど)、さらに関連する追加文献を素材にして、正義論の諸問題を異なった視角から再検討するとともに、(2)サンデル教授を東大に招待して受講学生と対話する場を一度設定する。さらに、この講義とは別だが連携したプロジェクトとして、(3)この講義およびその先行演習である2011年度夏学期全学自由研究ゼミナール(「サンデル正義講義を問い直す」)を受講した者を中心とする東大生有志と、サンデル教授の講義の受講者から選ばれたハーヴァード大学の学生