コストやスケジュールが下算される背景を推測してみる 軍隊の装備品開発に限った話ではないが、最初に見積りを行う時点でコストやスケジュールを下算してしまうことはよくある。これは、単に「見通しが楽観的すぎる」といって切り捨てるだけでは済まない話だろう。 もちろん、場合によっては見積り自体がいい加減なこともあるだろうが、すべてのケースがそれに該当するとは断言できない。いい加減な見積りにより後からコストやスケジュールの問題が露見すれば、最悪の場合はプログラムの打ち切りにつながる。それでは、却って利益を損ねることになるからだ。 単純に考えれば、開発やテストにかかる工数を見積もって積算することで、トータルのコストやスケジュールを算出できる。ところが、外的要因から「○日までに完成させてくれないと困る」、「○円の予算で納めてくれないと困る」といった話が出てくるから、コストもスケジュールも当事者の一存だけでは