LinuxのスケジューラがCFS(Completely Fair Scheduler、kerneltrap.orgの解説記事)に変更されそうな雰囲気なので、紹介を書いてみます。 昔のLinuxのスケジューラは教科書的なものを適当に実装したような感じでしたが、負荷に弱く、SMPのスケーラビリティも悪かったため(8CPUのベンチマークで延べ実行時間の半分以上がスケジューラというのを見たことがあります)現在のO(1)スケジューラに取り替えられました。 O(1)スケジューラは名前のとおりプロセス選択の処理は最速だったんですが、複雑な負荷分散や ユーザインタフェースの反応を良くするためのハックを入れて複雑化し、それでも様々なコーナーケースが残るということが問題となっていたようです。 そんな状況で、Con Kolivas氏がO(1)スケジューラを基にして、各プロセスが平等(Fair)に実行されるスケジ