積読本・併読本に囲まれる中、 MOURI から「面白いから読んでみないか?」と勧められた一冊を読み始めました。 奥田英朗 著『罪の轍(わだち)』 「面白いから読んでみない?」と私が薦める本で、彼の琴線に触れるものは少ないが、 彼の推薦本の殆どが興味深く私の心の響きます。 ちょっと癪に障る。 それは私が、烏(からす)のキョーちゃんのごと雑食だからなのか。 いやいや、私のストライクゾークがうんと大きい、、、ということにしておきましょ。 件の小説、一気に読んでしまいました。 そのスリリングなことといったら、大したものです。 物語の舞台は、東京オリンピック ( 昭和39年 ) 一年前の東京です。 昭和の高度成長期の浮足立った東京のさまが生き生きと伝わってくる話でした。 昭和39年といえば私はまだ6歳の子供で、小説の風景や状況は、記憶の後付けのようなものでしょう。 けれども、多くの思い出が綺羅星の様