【ロスカボス(メキシコ北西部)=中山真】20カ国・地域(G20)非公式外相会合出席のためメキシコ訪問中のクリントン米国務長官は20日に記者会見し、反体制派への弾圧を続けるシリア政府に国際社会として圧力を強める必要があるとの考えを強調した。同時に、国連安全保障理事会のシリア非難決議採択に拒否権を行使したロシアと中国に再考を促した。クリントン長官はG20に参加するドイツなど関係各国と個別に意見交換
【ブリュッセル斎藤義彦】東京電力福島第1原発事故後に「脱原発」を決め、国内17基の原発のうち約半数にあたる8基を停止したドイツが昨年、周辺諸国との間で、電力輸入量よりも輸出量が多い輸出超過になっていたことが分かった。脱原発後、いったんは輸入超過に陥ったが、昨年10月に“黒字”に転じた。太陽光や風力などの再生可能エネルギーの増加と、全体のエネルギー消費量を抑える「効率化」が回復の要因だという。厳冬の影響もあり、電力不足の原発大国フランスにも輸出している。 欧州連合(EU)加盟27カ国など欧州の34カ国の送電事業者で作る「欧州送電事業者ネットワーク」(ENTSO−E、本部ブリュッセル)の統計。冬はエネルギー消費量が最も多いことから、ドイツ政府は「(脱原発決定後の)最初の試練を乗り切った」(レトゲン環境相)としている。 ドイツは昨年3月の福島第1原発事故後、17基の原発のうち旧式の7基を暫定的に
<蠢(うごめ)くフランス> 【ベルリン篠田航一、パリ宮川裕章】4月のフランス大統領選に向け、ドイツ最大野党・社会民主党のクラフト副党首は、同じ中道左派のフランス最大野党・社会党のオランド氏の支援を明言した。独メディアが7日、一斉に伝えた。既にメルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)は、同じ保守系で現職のサルコジ大統領の支援を表明しており、これに対抗した形だ。一国の首相が外国の選挙に介入するという「タブー破り」(独紙ウェルト)をしたメルケル首相の姿勢が、仏独の与野党を巻き込んだ「場外乱闘」を過熱させている。 クラフト氏は「社会民主主義勢力が国境を超え協力するのは当然」と強調。「メルコジ」と呼ばれる両首脳への対決姿勢をにじませた。通常は、政策の近い党でも外国の選挙前は中立を保つのが一般的で、「オランド氏は古くさい左派」(グレーエCDU幹事長)などと攻撃する現状は異例だ。 こうした事態には
中国は今年、ドイツにとって最大の貿易相手国となる(写真は2月2日、中国・広州で、アンゲラ・メルケル独首相とともに工場を見学する温家宝首相)〔AFPBB News〕 ドイツのアンゲラ・メルケル首相が中国の北京を訪問した。折しも今年は中国がフランスに取って代わり、ドイツにとって最大の貿易相手国になろうとしている年だ。 この首位交代が起きる時は、象徴的な瞬間となる。そして、次のように問いかける人々を勢いづかせるはずだ。 その問いかけとは、ドイツはユーロ圏の混乱から距離を置き、「BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)」のようなグローバルな中規模経済大国になるべきではないか、というものだ。 ドイツがBRICsの仲間になるという考え方を初めて聞いたのは、欧州外交評議会のウルリケ・ゲロ氏の口からだった。ゲロ氏はドイツ国内でくすぶる分離主義的な反欧州の動きに猛反対している人物だ。 ドイツがユーロから
【ベルリン=菅野幹雄】ドイツのメルケル首相は6日、パリを訪れ、フランスのサルコジ大統領と会談した。金融支援へ大詰めの調整が続くギリシャに対し、支援条件となる改革の受け入れを強く求める方針で一致した。サルコジ大統領は「いま責任を果たすべきだ」と表明。メルケル首相も「時間は迫っている」と調整が重大局面にあることを指摘し、数日内の合意を迫った。共同記者会見でメルケル首相は「ギリシャがユーロ圏に残るこ
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