“幸福”とは心の持ちようで、膨らんだりしぼんだりする。同じ状況におかれても、それが幸福と考える人もあれば、不幸であると考える人もいる。 今年発表されたイギリスの研究では、83%の人たちが”大抵は幸せ”か”いつも幸せ”を感じていると答えた。ところが、そのような回答をした統合失調症の患者の割合は37%しかいない。 また、統合失調症患者の15%は滅多に幸せを感じないと回答している。健康な人たちの中で、こう回答した人は1人もいなかった。 精神疾患を患った患者が、幸せな生活を送れないというわけではない。だが、こうした人たちの中に幸せを感じにくい人がいることもまた紛れもない事実なのである。 自分を大切にすることを重点においた思いやりセラピー 30代の女性、エリカ・カミュさんは、統合失調症に10代の頃から苦しんできた1人だ。今でも毎週のセラピーは欠かすことができないが、それでもかなり回復することができた