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ブックマーク / note.com/iida_yasuyuki (16)

  • 経営者は嫌いだけど「日本には経営者が足りない」という人々|飯田泰之

    今日のX界隈でにわかに昔の経済教室が話題になっていたので,脊髄反射.X界隈の「地方嫌い/ブルーカラー蔑視/学歴大好き」はこれまでも指摘されてきましたが,個人的にはこれに「中小企業経営者嫌い」を付け加えてもいいんじゃないかと思う. まずPB黒字目前の日は積極財政状態ではない. 「転職で所得上がる社会への条件整備必須」ならば高圧経済状態の維持が必要. 何より中小企業への嫉妬・怨嗟が透けて見えて(続 →衰退途上国からの脱却 「積極財政で成長」幻想、捨てよ 松元崇・元内閣府事務次官 https://t.co/HvyKcNDpGl — 飯田泰之 (@iida_yasuyuki) August 11, 2024 当該記事では日の生産性の低さを中小企業の温存に求め,雇用のセーフティーネットを整備したうえで低生産性企業の淘汰を進めるべき...といっているんだけど,これ気で言ってるとしたらあまりの会計

    経営者は嫌いだけど「日本には経営者が足りない」という人々|飯田泰之
  • 出産費の保険適用は筋悪だと思うよ|飯田泰之

    岸田政権の掲げる異次元の少子化対策.次の一手は出産の保険適用のようです.私も出産に保険が適用されないのはおかしい……と思っていた時期がありました. しかし,出産への保険適用には2つの問題がある.ひとつは周産期医療に関連した問題.そしてもうひとつは「社会保険とは何か」に関する根的な問題です. 結論として,出産費用への支援は一律給付金増額で行うべきです.なのですが,今日はむしろその理屈に注目してください.保険適用もするし給付金も支給すればよいといっている人がいますが...ダメです. 保険適用のために まずは軽め(?)の話題から.正常分娩に保険適用をする……ためには, ・分娩費用の公定価格を定める ・そのための「標準的な正常分娩時の医療行為」を定める 必要が生じます.これまで各医療機関が様々な形で工夫してきた周産期医療のありかたを画一化・固定化することがサービスの向上につながるとは到底思えない

    出産費の保険適用は筋悪だと思うよ|飯田泰之
  • 或る夜牛丼店にて|飯田泰之

    昨日、近所の牛丼屋行ったんです.牛丼屋. そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです. 店内は化粧の剥げかけたシティガールとベィビィフェイスのオオカミたちで一杯... Uの字テーブルの向かいに座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない, 刺すか刺されるか,そんな雰囲気です. +++++++++++++ なんでこんな事になっているかというと...店員が足りていないし,全然慣れていないっぽくて各作業が非常に緩いんですよね.そのせいで料理の提供に非常に時間がかかる.twitterみながらボーッとしてたんですが,しばらくして「あれ俺20分近く待ってない?」とふと我に返りました.あと,となりの人が頼んだっぽいサラダが出てきました. そして,なんとなく店内が清潔じゃないんです.掃除や什器下げ・テーブルセットがマニュアル通りに出来ていない(箸や調味料類の配置が雑然としている). 最近,飲

    或る夜牛丼店にて|飯田泰之
  • 固定費と実感可処分所得|飯田泰之

    先月の『中央公論』特集に「日に横たわる格差と格差 " 感 "」という小文を寄稿しました.特集そのものは親ガチャ問題に代表される格差の継承についてなのですが,テーマの真ん中は多くの人が書くようなので,少し変化球で「主観的な格差意識」に注目しています. 上記記事では「理想の家族」という幻想が主観的格差を生み出すという点に注目していますが,今回は東京一極集中から主観的格差が生まれる理由についてお話します. 固定費とシュワーベの法則 所得格差や資産格差--それ自体も確かに問題なのですが, ・日の所得格差は過去10-20年で横ばいかやや改善気味 ・そもそも日の所得格差や資産格差は海外に比べるとかなり小さい にもかかわらず,意識調査では「格差を感じる機会が多い」「格差が拡大している」という回答が増加している. このような客観的格差と主観的格差(格差意識)の乖離の原因として,あげられるのが固定費の

    固定費と実感可処分所得|飯田泰之
  • 【講義】2023年4-6月GDP速報解説|飯田泰之

    ※内容予定を変更してお届けしております... 普段あんまりコメントしないQE1(第一次速報)ですが,かなり珍しい数字が出たので ・GDPの定義 ・GDP関連の発表資料の読み方 について解説しつつ,今次GDP第一次速報の解説をしました. 動画内で内閣府web page(国民経済計算(GDP統計) : 経済社会総合研究所 - 内閣府 (cao.go.jp))に言及しておりますので,PCでご覧の方はあわせてみていただくとわかりやすいかと思います. ※資料は最下部

    【講義】2023年4-6月GDP速報解説|飯田泰之
  • 貨幣発行益(seigniorage)とは何か|飯田泰之

    某所で貨幣発行益についてのお話をしてきたのですが……貨幣発行益について頻繁に話している人なのに貨幣発行益を理解していないという現象(?)があるようで... 1万円札を発行したら即1万円の貨幣発行益があるわけではないんです.そして,1万円札を発行したらある意味で1万円の貨幣発行益が得られることになるんです.日は,この禅問答みたいな状況を整理してお届けするエントリです. 金融資産とは何か まず,ここで資産と負債について整理しておきましょう.誰かの負債は必ず誰かの資産です. 例えば,私がA氏に100万円を借りたら――私は100万円の負債を追うと同時に,A氏は100万円の債権という資産を保有することになるわけです. そして,私たちが普段使用している貨幣(現預金)もまた金融資産でなんです.銀行預金は銀行の負債です. そして,銀行には預金の一定割合にあたる額を日銀当座預金残高として保有する義務があり

    貨幣発行益(seigniorage)とは何か|飯田泰之
  • 「異次元の少子化対策」の異次元っぷりについて|飯田泰之

    これにともないまたぞろ財源論を巡る議論が巻き起こりつつありますが,財源云々以前の問題がありまして……そもそも異次元級に的外れで,もはや現代日というか,私たちの生きる地球とは違う世界線の話をしているのかと.

    「異次元の少子化対策」の異次元っぷりについて|飯田泰之
  • 【告知】経団連 21世紀政策研究所 報告書「中間層復活に向けた経済財政運営の大転換」がリリースされました|飯田泰之

    過日(6/2),経団連のシンクタンク21世紀政策研究所より政策提言報告書「中間層復活に向けた経済財政運営の大転換」がリリースされました. 特筆すべきは,同報告書が従来型の財政危機論・財政破綻論を批判し,積極財政を提言するものとなっている点です.緊縮傾向が強いといわれることの多かった経団連で積極財政に関する研究会が開催され,積極財政を提言する報告書がリリースされたことの意味は小さくないのではないかと考えます.論争の潮目は変わりつつあります. 【目次】 第1章 エグゼクティブ・サマリー(永濱利廣) 第2章 ネットの資金需要の不足と国債 60 年償還ルール(会田卓司) 第3章 財政破綻論への反論(永濱利廣) 第4章 新しい価値観に基づく投資の活性化(青木大樹) 第5章 好循環実現のための高圧経済政策と労働市場・社会保障改革(星野卓也) 第6章 公共部門の賃上げ・雇用増、競争政策の強化(鈴木章弘)

    【告知】経団連 21世紀政策研究所 報告書「中間層復活に向けた経済財政運営の大転換」がリリースされました|飯田泰之
  • 「人口減少」は悪夢ではない|飯田泰之

    週2回更新のコンテンツを読む・聞くことができます.内容はマガジン「経済学思考を実践しよう!」と同じです. お値段同じでメンバー機能で掲示板を使えたり,不定期ですがライブアーカイブの掲載なども行いますのでふとした機会に切り替えていただければ幸いです(初月無料ですし).

    「人口減少」は悪夢ではない|飯田泰之
  • 【著者に聞く】柿埜真吾『自由と成長の経済学』|飯田泰之

    柿埜真吾『自由と成長の経済学』(PHP新書)のエッセンスを著者自身に聞きました. 「脱成長コミュニズム」の危険性,なぜ資主義の方が環境にやさしいのか!?クリアカットな論理を知ることができます. 読む前&読んだ後にぜひ♪

    【著者に聞く】柿埜真吾『自由と成長の経済学』|飯田泰之
  • 財源不要論の根拠と無根拠|飯田泰之

    経済論壇に下足をつけてからかなりの年数になってしまいましたが,この10年で,確実に,金融政策・財政政策に関する議論は変わりました.10年少々前には超マイナーだった金融緩和・財政出動論も,主流とは言いがたいですが,それほど珍しい主張ではなくなりつつあります. 金融・財政ともに緊縮一辺倒の議論を目にすることは少なくなった一方で,それは言い過ぎという議論も目立つように・・・ 財源必要論の基 11年前,活動家の雨宮処凛さんと『脱貧困経済学』を出版したとき.一時期帯にもした惹句が「財源?ありますけど?」でした.日の財政は危機的状況だから○○は出来ないという議論が主流の中,金融緩和による自然増収や相続税・所得税などの改革で出来ることはたくさんあるんだよというのが僕の話の趣旨.このくらいの話でも当時は極論あつかいでしたが……ここで注目いただきたいのは「国債を発行して」というとこを強調してないとこ.

    財源不要論の根拠と無根拠|飯田泰之
  • 【全文無料】劣後ローンとDES|飯田泰之

    先日,三原じゅん子先生主催のオンライン勉強会で,求められる経済政策についてお話しさせていただきました.そこでの提言について, 飲・小売卸売などを平均的に見ると5月末で手元資金がなくなり、7月末には債務超過に陥るという飯田泰之先生の話は深刻。債務超過になるともはや借入は難しい。返済順位を低くする #劣後ローン #劣後債 を認めることで、それらを自己資的に扱い債務超過を回避するというアイデアは興味深い。 https://t.co/qKu5cvbDNx — 細野豪志 Goshi Hosono (@hosono_54) May 8, 2020 との感想をいただきました.今回はその劣後ローン・劣後債提言の説明です.勉強会の内容は,マガジンのエントリで書いてきた, ・「緊急支援策のタイムリミット」(編は無料です) ・「融資型支援制度の賞味期限 」(全文無料です) の要約……つまりは, ・企業毎

    【全文無料】劣後ローンとDES|飯田泰之
  • 五輪延期の経済損失と公共事業の経済効果|飯田泰之

    コロナウィルスの流行はいまだ収束の兆しを見せていません.目下,オリンピック・パラリンピック東京2020大会の開催自体が危ぶまれる状況になっています.2月~3月はじめまでは日国内,または中国での早期収束が果たされれば予定通りの開催も検討可能だったかもしれませんが――世界的な流行に拡大したため,これを7月までに平時モードに移すのは不可能でしょう.すでに予選会の中止が続いていることも延期,または中止を不可避なものにしつつあります. その経済的影響について,議論が始まりそうなので,少し先回りしてお話ししておきましょう. 今日の結論は 「五輪延期の直接的な経済損失は想像されるほど大きくない」 からの 「公共事業の効果は中長期計画で決まる」 というお話です. 前者については,そもそも「オリンピックの経済効果」自体がほとんどないので,延期・中止の損失も大きくない.正直,コロナショックの影響の方がよほど

    五輪延期の経済損失と公共事業の経済効果|飯田泰之
  • 「増税のインパクトは和らいできた」とは言えません|飯田泰之

    3月になり,1月時点までの経済データがぼちぼちそろい始めています.1月時点ということは,コロナショック以前の——消費増税ショックのみの影響を考える上で重要です.ちなみに,昨年第4四半期(2019年10-12月)の消費の落ち込みが台風やら暖冬やらの影響ではないという点については,過去記事を参照ください.

    「増税のインパクトは和らいできた」とは言えません|飯田泰之
  • 所得と消費のデカップリング|飯田泰之

    過日(2020/1/9)に投稿した,『家計調査(家計収支編)』での勤労者世帯の可処分所得(手取り収入のようなもの)動向で指摘した通り, データを見る限り収入はそこそこ上がってきている.参考までに,勤労者世帯平均の月の可処分所得額の推移を再掲しておきましょう. その一方で消費関連で明るいニュースを聞いたためしはないわけです.このような,所得と消費の分離(デカップリング)の状況を,ここでも,『家計調査(家計収支編)』勤労者世帯データとその年間収入五分位を使ってみていきましょう.

    所得と消費のデカップリング|飯田泰之
  • 『家計調査』からみた最近の可処分所得|飯田泰之

    直近の所得・収入の変化,格差の変容についてコメントを求められること際,いちいちPCを立ち上げてグラフを示したり,ファイルを送付するのは手間なので,memo代わりにここにあげておきます.

    『家計調査』からみた最近の可処分所得|飯田泰之
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