新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、主催公演を中止している大津市のオペラ劇場「びわ湖ホール」が7日、ワーグナーの楽劇「神々の黄昏(たそがれ)」を有料入場者なしの「無観客」で上演した。舞台の様子は動画配信サイト「ユーチューブ」でライブ中継され、瞬間最大でホールの客席数の約6倍に相当する1万1916人、延べ20万646人がパソコンやタブレット端末、スマートフォンの画面越しに鑑賞した。 神々の黄昏はワーグナーの4部作「ニーベルングの指環(ゆびわ)」(リング)の最後を飾る傑作。作品の規模が巨大なため、国内の劇場・団体が全4作を独自に制作・上演することは極めて珍しい。びわ湖ホールでは2017年の「ラインの黄金」から1年に1作、2公演ずつ披露し、「びわ湖リング」の愛称で親しまれてきた。神々の黄昏は昨年11月のチケット発売直後に全席を完売。3月7、8日の上演に向け、芸術監督の沼尻竜典さ…