お届けするのは、「JBpress流」読書ガイド。政治経済、ノンフィクション、文学、歴史、趣味、実用情報──。あらゆる分野から、注目の1冊を取り上げて、書評、もしくは著者へのインタビューなどによってエッセンスを紹介する。
「ワトソン」というIBMのコンピュータが、クイズで人間を負かしたそうだ。 二十一世紀になってもこの手の記事は「いつかコンピュータが人間の知能を超えるかも?」というような非科学的なことを言う。 人間という生物の身体のてっぺんに「脳」が装着されている……というイメージは二十世紀の産物かもしれない。私は私の時代の価値観しかわからないのだが、昔の人はたぶんそのような身体イメージを持っていなかったと思う。脳の研究が進んだのはこの百年の間だが、それでも脳は今もって謎だし、脳というよりも「生命」そのものの謎が深まるばかりである。脳は「生命体」に属するもので、身体からひっぺがして脳だけあっても役に立たない。脳についてわかっているのはメカニズムだけであり、そもそも「生命とは?」という大枠がさっぱりわからないので、人間は大腸菌、麹菌一匹すらオリジナルを作り出すことはできない。 にもかかわらず「脳」がこんなに特
何年か前に読んだ本の再読です。 脳科学者・池谷裕二さんの著書はどれもおもしろいしためになるので よく読んでいますが、糸井重里さんとの対談形式になっている本書は 特にお気に入りです。 このタイミングで再読してよかったーって思います。 なぜなら、私は昨年10月に30歳になったのですが、 本書には脳の能力のうち、「経験から学ぶ力」や 「何かと何かのつながりをタイミングよく発見する力」は 30歳を過ぎてから飛躍的に伸びるということが書いてあったからです! いや~、こんなことが書いてあったなんて、すっかり忘れていました。 なんだか勇気付けられますよね! さて、本書の大まかな内容ですが、 「頭をよくすることは、よく生きることにつながるのではないか」 という観点から、脳の仕組みやどうすれば働きがよくなるのかが わかりやすく書かれています。 タイトルの「海馬」とは、記憶の製造工場と呼ばれる脳の部位で、 覚
1948年東京都生まれ。高校卒業後、就職した会社を辞め、19歳のとき金子信雄主宰の劇団『マールイ』に参加。25歳のとき『自由劇場』に参加。俳優としてデビュー。『マクベス12』をはじめ多くの舞台を経験。76年に退団、『劇団東京乾電池』を結成する。たちまちブレイク、TVバラエティー『笑ってる場合ですよ!』で全国的認知度を得る。映画は79年の『気分を出してもう一度』で初出演。98年には『カンゾー先生』で報知映画賞最優秀主演男優賞や日本アカデミー賞最優秀主演男優賞などを受賞。公開待機作に仲代達矢主演の『春との旅』など。デビュー作のときの助監督を務めたのが滝田洋二郎。彼の監督作『おくりびと』の舞台版に出演する。 www.okuribito.jp/ 舞台制作の記者発表の会場。 ごく普通の質問に、大人らしい回答が与えられる。 それで翌日の記事は間違いなくできあがるのだ。 でもこの人、そんなところに
田原:ソニーが弱くなった原因は、「出井(伸之)さんがCEO(最高経営責任者)の時代に新しい言葉を使いすぎたからじゃないか」とも言われています。「非連続性」とか「プラットフォーム」とかね。 そしてあの頃、結果としてソニーはモノ作りを疎かにするようになった、とも指摘されます。言葉はいっぱい氾濫させたけれど、ソニーがいったい何をする企業なのか、社員の人たちが分からなくなったと。実際はどうでしたか? 辻野:それについては人によって意見や見方は違うと思いますけど、私は、時代が変わっていくことを出井さんも分かっていたと思います。 時代の変化の中でソニーという会社が少しずつ蚊帳の外に置かれていく状況はあったでしょうけど、出井さんはきちんと変化を見抜いていた。 つまりインターネットの時代になって、大きな変化が猛烈なスピードで起きていくということはわかっていました。 よく出井さんはインターネットの登場を地球
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