県警が今年上半期、校内暴力で逮捕・補導した少年の数が、前年同期比で大幅に増加していることが分かった。特に対教師暴力が目立って増加しているという。県教委によると、小学生による教師への暴力が増えており、「暴力の低年齢化が進んでいる」と危機感を募らせている。 県警によると、今年6月末までの校内暴力の検挙件数は62件で、そのうち対教師暴力は36件。前年同期比では校内暴力の摘発件数が18件増え、対教師暴力は11件増えた。 県教委によると、00年に全国平均の約2倍となる1996件の校内暴力を確認して以降、教師らに積極的な警察への通報を呼びかけたため、件数は減少傾向にあった。しかし、近年になって増加に転じ、小学生の対教師暴力は04年の4件から08年は31件と大幅に増加。教師が病院で治療を受けたケースもあったという。「教師が暴力の抑止力にならなくなってきている」と指摘する教育関係者もいる。【中里顕】