「経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っている」と発言した経団連の中西宏明会長(撮影は経団連会長就任前の2017年1月)。「一つの会社が定年まで雇用を保障する」終身雇用は、もはやフィクションとなりつつある。 REUTERS/Ruben Sprich 「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです」(経団連の中西宏明会長) 「終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきた」(トヨタ自動車の豊田章男社長) 経済界の首脳からこんな発言が飛び出す一方、「深刻な人手不足」のなかでも富士通といった大企業が相次ぎ大規模な希望退職募集に踏み切ったことが話題になった。 崩れかかっていた終身雇用はついに消滅するのか?今の時代にふさわしい新しい働き方とは?日本総研理事の山田久さんに聞いた。 「終身雇用・年功賃金の正社員」を柱とする日本型雇用は、そもそも右肩上がりの経済成長を前提とする