伊香保温泉などを舞台にした外国人女性の売春強要事件で、出入国管理法違反(不法就労助長)の罪に問われた風俗店経営の男ら3人に有罪判決が言い渡された。群馬県内では過去にも、伊香保温泉を中心に同様の事件が摘発された。人身取引対策の「後進国」と指摘される日本。なぜなくならないのか。事件の背景を探った。【杉直樹】
5人に1人が軽い「便失禁」を経験したことがあることが、日用品大手のユニ・チャームの調査でわかった。尿失禁は、40代女性の3人に1人が経験しているとされ、メーカー各社も対応商品の開発に力を入れている。しかし、骨盤底筋(括約筋)の緩みからおこる便失禁は経験者の「知られたくない」という気持ちが強いこともあり、社会の認識も低いのが現実だ。【江刺弘子】 調査は今年2月、20~79歳の男女2万人を対象にインターネットを通じて行った。「最近6カ月以内に便もれを経験したか」との問いに、全体の約2割となる3920人が「ある」と回答。成人の5人に1人が、便もれの経験ありとの結果になった。
鍵は福島の現状理解 福島県など東日本の17都県で行われている農林水産物の放射性物質の検査について、国は1月末、「人が栽培管理する農産物では基準超えがほぼなくなり、検査を効率化する時期に来た」と検査を縮小する指針案を示した。福島では、生産者は出荷時に全品目の検査を受けており、「検査を縮小したら、消費者がどう反応するか心配だ」と戸惑っている様子だ。検査の縮小は科学的にも理にかなっていると思うが、生産者が戸惑うのは、福島の農産物の現状が消費者によく知られていない問題があるからだ。 今月半ば、福島県郡山市にある民間の農産物直売所「ベレッシュ」を訪れた。地元の新鮮な農産物がたくさん並ぶ中、透明なガラスばりの検査室が見える。担当者はキャベツやピーマンといった農産物を切り刻み、放射性セシウムの量を測る。地元の生産者はここへ農産物を持ち込み、品目それぞれが基準以下であることを確認して店に並べる。
給食でおなじみの「ミルメーク」。粉末や液体などさまざまな形で提供されている=東京都千代田区の毎日新聞東京本社で2017年2月17日午後7時56分、大村健一撮影 これほどまでに「懐かしい」と「何それ?」に反応が真っ二つに分かれる商品も珍しい。主に学校給食向けに販売している牛乳調味品「ミルメーク」が今年1月に50周年を迎えた。「コーヒー味」「いちご味」などの粉末や液を牛乳に混ぜることで、栄養を補助し、より牛乳をおいしく飲むために開発された。インターネット上のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でも郷愁を誘う食材として人気だ。半世紀の歩みや秘話を製造元の大島食品工業(名古屋市守山区)に聞いた。【大村健一/デジタル報道センター】
今年3月で東日本大震災より6年--七回忌となる。その日、恐ろしいほど多くの「縁」が突然断ち切られた。画面越しとはいえ、あの日の光景は忘れられない。個人、家族を超え、コミュニティーまでもが深い傷を負った。その日に思いをはせ死者を悼むのは、同時代に生きた日本人なら当たり前のことだ。 3月にはテレビや新聞でもいろいろな特集が組まれるだろう。毎年、その日のヒューマンストーリー、光の当たらなかった多くの苦難が掘り起こされてきた。 しかし、もしそこに「忘れないために」というような枕ことばが付くなら、私は違和感を抱く。年忌は死者を忘れないためのもの。しかし、「その日」被災した「その地」は、今も活動している多くの若者が未来を描いている地でもある。
成長神話のその先へ これからは「ポスト資本主義」の道を探るべきだと主張している広井良典さんが、「拡大・成長」にひた走る社会への漠然とした違和感を自覚したのは、実に中学2年ごろにさかのぼる。時代は1970年代半ばだった。 ♪恋人よ ぼくは旅立つ 東へと向かう列車で…… 75年末に発売された、太田裕美さんが歌う「木綿のハンカチーフ」(松本隆さん作詞)。華やかな都会に向かって旅立つ恋人との別離の切なさが時代とシンクロし、爆発的にヒットした。だが、岡山県で暮らしていた広井さんは「全てが東京に向かう」社会の空気に同調しきれなかった。「偏差値」や「順位」ばかりが重んじられる、経済成長と表裏一体の教育の有りようにも反発心を覚えた。 振り返ると、70年代は現代と似ていると思っている。「拡大・成長をひたすら求める流れがある一方、国際的シンクタンク『ローマクラブ』が『成長の限界』というリポートを出し、石油ショ
テレビ朝日は9日、芸能界引退を表明した俳優の成宮寛貴さんが出演し、12日午後3時55分から再放送予定だったドラマ「相棒11」を、「科捜研の女11」に差し替えることを決めた。同局は「成宮さんの引退発表を受けて総合的に判断した」と話している。 成宮さんは、「相棒」シリーズの主人公刑事の相棒役として、「…
9月25日1面「ダム底 高濃度セシウム」と3面「たまる汚染 募る不安」「質問なるほドリ ベクレルって何?」の記事と図に複数の誤りがあり、訂正やおわびを3度掲載しました。異例の対応に至ったことについて、毎日新聞は第三者機関「開かれた新聞委員会」に見解を求めましたので、経緯を報告します。 記事は東京電力福島第1原発事故後、放射性セシウムがダム底の土にたまり地元で不安の声が出ていることを受け、環境省のデータを基に底土のセシウム濃度の現状を調べ、実態把握や対策の必要性を提起したものです。 この中で、環境省の公表資料で表層水のセシウム濃度が検出できる下限値を下回ったことを示すデータを記者が読み誤り、検出されたものとして表記しました。上司もチェックできませんでした。
改憲運動を展開している保守団体「日本会議」(田久保忠衛会長)は、憲法24条を改正すべきだとの主張を強めている。背景には伝統的な家族を理想とする心情がにじむ。家族のあり方は憲法で定めるべきか--。 「サザエさんが今も高い国民的人気を誇るのはなぜでしょう」。日本会議の関連団体が制作した啓発DVDの一場面。ナレーターは24条により家族の解体が進んだ結果、さまざまな社会問題が起きているとして、3世代同居のサザエさん一家を理想と持ち上げた。 「個人の尊重や男女の平等だけでは祖先からの命のリレーは途切れ、日本民族は絶滅していく」。日本会議の政策委員を務める伊藤哲夫氏は9月、埼玉県内の講演で、改憲テーマの一つとして24条を取り上げた。安倍晋三首相のブレーンも務める伊藤氏は「家族の関係を憲法にうたうべきだ」と力説した。
一服したいが場所探しがつらい−−。製薬会社のファイザーが喫煙者を対象に実施した意識調査で、半数近くが喫煙所探しを負担に感じている現状が浮かんだ。また過半数が子どもや非喫煙者の前では「喫煙をためらう」と回答。公共空間での禁煙・分煙が徐々に進む中、喫煙者は吸いたい気持ちと肩身の狭さとの板挟みになっているようだ。 調査は8月中旬にインターネット上で実施、全都道府県の各100人(男女同数)が回答した。
高校生が訴える自らの貧困生活を報じたNHKニュースについて、あるインターネットメディアが「やらせ」「捏造(ねつぞう)だ」などと報じ、その後に事実誤認だったとして謝罪した。このメディアの社長は毎日新聞の取材に「ネット上の書き込みを丸ごと信用してしまった。チェック体制が甘く構造的な問題があった」と説明した。 ただ、記事がネット上に拡散して高校生への攻撃を後押しした側面もある。ネットメディアが徐々に影響力を強める中、その責任も重くなっている。
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