「ボインやで」。女性に恋い焦がれる男のさがを、ちょっぴりいやらしい詞で歌い、人気者になった落語家、月亭可朝容疑者(70)。一方で、公私ともに女性絡みの騒動が絶えず、ついには元交際相手へのストーカー容疑で逮捕された。 昭和44年発売のレコード「嘆きのボイン」がヒット。「ボインは赤ちゃんが吸うためにあるんやで」と、哀愁漂うギターのメロディーに乗せて歌い、爆笑をさらった。ちょびひげに眼鏡、カンカン帽がトレードマークだった。 人気絶頂の46年、参院選に出馬したが落選。一夫多妻制を公約に掲げ、多くの女性の反感を買った。平成13年にも再び参院選に出て大敗した。 可朝容疑者をよく知る演芸評論家によると、同容疑者は週刊誌で浮気を報じられると、妻にばれないように書店から掲載誌を買い占めたこともあったという。