ここは楽園か? ラブランド・アイランド・キューバ バラデロ・ビーチへの帰路、 バスはただのオープン・カフェがあるだけのドライブインに寄った。 ちょうどその時、持参したヘッドフォン・ステレオのテープから 流れていたのは、「ラブランド・アイランド」。 サルサでも伝統的なキューバ音楽でもない、日本のポップス。 山下達郎の名曲であるが、 80年代初頭にCMで使われていただけの曲である。 しかし、なぜか遠く離れたこのキューバで、この曲が耳にこびりつく。 それはおそらく、かつて日本で流れたCMの映像の記憶と、 この曲の歌詞、メロディーが、 そこまでのたった5日間の旅で目にしたシーンと重なり合い、 今偶然にこの夕日が差しこむオープン・カフェのざわめきの中で、 思い出されているのではないか? そして、その時、ふと思ったのは、「ここは楽園じゃないか…」。 自分が勝手に思い描いていた楽園のイメージまでも 重な