台湾は日本の植民地時代、なぜにクレオール語が発生しなかったのか?ふと思い立って、クレオール語関係の本を読む。 * * * * * 手近なところで、田中克彦『クレオール語と日本語』(岩波書店)と、ロベール・ショダンソン『クレオール語』(文庫クセジュ)を読んだ。前者は以前に読んだことがあったものの再読。ふうんという感じ。後者は読もうと思って取っておいたもの。こちらは、へえ、であった。 クレオール語の定義は、wikipediaでは次のように記されている。一般的な理解として妥当な記述だろう(クレオール言語:2004.11.7現在)。 クレオール言語(くれおーるげんご)とは、意思疎通ができない言語間で商人たちなどによって自然に作り上げられた言語(ピジン語)が、その話者達の子供によって母語として話さるようになった言語を指す。公用語や共通語として話されている地域・国もある。 身振り手振りを交えな