大阪の騒動をめぐって,「世界遺産」「世界無形遺産」などのワードが乱立してるので,ちょっとそれはヘンだよ,という指摘を世界遺産マニアの立場からしておきます。「世界無形遺産」なんてものは存在しない 正しくは「無形文化遺産(Intangible Cultural Heritage)」。 UNESCOによる国際的な文化保全枠組みとしてもっとも有名なのが1970年代にできた「世界遺産(World Heritage)」で,その言葉が人口に膾炙したからそう呼ばれているのだろうけれど,無形文化遺産の場合「世界」は頭につかない。余計。 ちなみに「世界記録遺産」と呼ばれることのある,重要な記録文書などを登録する制度は「世界の記憶(Memory of the World)」。「遺産」は尻につかない。余計。おまいら「世界遺産」に引きずられすぎ。 「無形文化遺産」だと普通名詞としても運用できてしまうから,UNESC