後期近代の眩暈―排除から過剰包摂へ 作者: ジョック・ヤング,木下ちがや出版社/メーカー: 青土社発売日: 2008/08/23メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 36回この商品を含むブログ (30件) を見る 以前読んだ「排除型社会」に続く一冊。副題は「排除から過剰包摂へ」となっているが、べつに排除型社会が解消したということではない。むしろ社会的な排除は、きわめて見えづらく、また複雑化している。本書はその具体的な様相をあきらかにする一冊。 排除の中でも特に問題なのは、社会的に排除されている人々、具体的には貧困層が、文化的にはその社会にしっかりと取り込まれつつ、同時に排除されているということ。少し長いが、引用する。 「そこはアメリカンドリームで溢れていた。グッチ、BMW、ナイキの虜にされ、一日に11時間テレビを視聴し、主流文化の暴力への強迫観念を共有し、ブッシュの湾岸戦争を支持し、
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