東京都議会は24日、特定の人種や民族への差別や憎悪をあおるヘイトスピーチについて、国に対策を求める意見書を全会一致で採択した。全国都道府県議会議長会によると、同様の意見書は15府県で採択されている。 意見書は、2020年の東京五輪・パラリンピックに触れ、ヘイトスピーチは人種や宗教などによる差別を禁じた五輪憲章に反すると指摘。外国人観光客の増加が見込まれるなか、開催都市として憲章の理念を実現しなければならないとして、外国人の人権が尊重される啓発活動など、実効性のある対策を政府や国会に求めている。
片山智行『魯迅』(中公新書)を読んだ。 キーワードは、「馬々虎々」。 本書の内容紹介を引用すれば、「欺瞞を含む人間的な『いい加減さ』」)のことであり、「支配者によって利用され、旧社会の支配体制を支えていた」もののことである。 本書は、魯迅を「馬々虎々」と戦い続けた人と説く。 魯迅はその著「阿Q正伝」において、「速朽」の文学である旨を書いた。*1 不朽であることを望まなかった魯迅の文章が、今もなお読み継がれるべき強度を保っているのは、果たして幸福なことと言えるだろうか(反語) 魯迅―阿Q中国の革命 (中公新書) 作者: 片山智行出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1996/02/25メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る 以下、面白かった箇所だけ。 「『フェアプレイ』は時期尚早だ」の背景 魯迅は公平な第三者の立場に立ったような顔つきで権力者の側に立つ、陳
「ヘイト」を追及し続けるジャーナリスト・安田浩一インタビュー(前) 両論併記に逃げるメディアの傍観者たちは「ヘイト」の意味も危険性もわかっていない! ヘイトスピーチの問題に関心を持つ人々の中で、ジャーナリスト・安田浩一の名前を知らない人間はいない。「在日特権を許さない市民の会」(在特会)がまだ現在ほど世間にその存在を知られておらず「一部の変わった人々」で片づけられていた2000年代後半から丹念に現場取材に通い、その実態を『ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて』(講談社)という一冊のルポルタージュへと昇華させた。同書は2012年度の講談社ノンフィクション賞とJCJ(日本ジャーナリスト会議)賞をW受賞。翌年以降、在特会をはじめとする排外主義者へのカウンター(対抗)活動が立ち上がるひとつのきっかけとなった。 そんな安田がこのほど文春新書から新刊『ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力』を
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書名:無知な教師 著者:ジャック・ランシエール 訳者:梶田裕、堀容子 出版社:法政大学出版会 出版年:2011 1.「反知性主義」について思うこと 反知性主義という妖怪が日本を徘徊している――というような言い回しをインターネットで見かけたのは、たぶん昨年(2014年)の暮れごろではなかったか、と思うが、このところインターネットで見かけた情報については、日付がどうもあやふやでよくない。確かなのは、問題の記事が佐藤優のインタビューであったことと、そのフレーズを目にして「妖怪が徘徊ってどっかで聞いた…『共産党宣言』…反知性党…」とか思ったことくらいだ。ともかく、今年に入って「反知性主義」を大々的にテーマに取り上げる書籍が出てこなければ、べつだん興味もなかったことなので、そのまま二度と思い出さなかったかもしれない。その書籍のうちひとつは雑誌『現代思想』の二月号であり、もうひとつはそれからしばらくし
上尾真道氏【《書評》:ジャック・ランシエール著、梶田裕、堀容子訳『無知な教師』】 書評本文より(以下、枠線内はすべて上尾氏の文章からの引用)*1: 当代の知識人たちが寄稿するこの雑誌が、知性の代表みたいな風にして、(ポピュリズムの政治も含め)現代の民衆がいかにアホであるかについてごたくを並べていたらやだな、と思ったのだ。 左翼・リベラルの文脈で口にされる「反知性主義」という罵倒語は、 むしろ「それを口にする人の話は聞かなくてよい」の指標みたいになってますが、 この上尾真道(うえお・まさみち)氏*2の書評は、たんに他罰的な見下しとは違う、 むしろそういう「見下し」に疑問を呈する話になっています。 熟読しました。「反知性主義」について書かれた文章としては、 これまでに読んだもののうちで最も魅力的でした。 こんにちの「反知性主義」論の居心地悪さは、こうした「ほんものの知性」の擁護を、エリート主義
リンク ログミー[o_O] 障害者は「感動ポルノ」として健常者に消費される--難病を患うコメディアンが語った、"本当の障害"とは - ログミー 私たちが障害者の姿に感動しているのは、心のどこかで彼らを見下しているからかもしれません……。昨年12月に亡くなったコメディアン兼ジャーナリストのStella Young(ステラ・ヤング)氏は、従来の「気の毒な障害者」という枠を破った率直な発言で人気を集めた。健常者の感動を呼ぶために障害者を取り上げる風潮を批判し、障害者問題に対する社会の理解を求めました。 原こなみ ConamiHara @Conami_Hara TEDで障がい者の誰かが言ってた、私達は感動ポルノだと。感動を求められ、望んだり望まなかったりは違えどそれを与えるのは結局のところ同じ。 美とは何かとか考えるから崇高に見える。代弁者や代替者を見つける。非日常を味わう。それが娯楽。 2015
「貴族主義者であると同時に民主主義者であり、革命的であると同時に反動的、プロレタリアと同時に反プロレタリア、平和主義者と同時に反平和主義者である」 これはどのような人間だろうか。ついでに「左翼であると同時に右翼でもある」というのも付け加えてみようか。 ネット上で自ら「中道」と名乗る人はこのように語ることを好むように見える。 これは思想や理念ではなく、ただの「気分」であり「ポーズ」であり、まあ言ってみれば「かっこつけ」である。 そうした人たちが口にするのは、どこまでも自己肯定的な「ロマンのようなもの」でしかない。 「貴族主義者であると同時に民主主義者であり、革命的であると同時に反動的、プロレタリアと同時に反プロレタリア、平和主義者と同時に反平和主義者である」 と名乗ったのは、ムソリーニである。ムソリーニは、こうあることが即ち「ファシストである」と定義した。 ムソリーニは、あらゆるイデオロギー
www.nikkei.com 「よくわからない法案」のままにしておくことがよいやり方とは思えない。 どうすれば日経さんに「よくわかる」ようになってもらえるのか、よくわからない。 きっと日経さんはわかりたくないのだろう。わかってしまったら、この法案が財政を圧迫し、日本経済を毀損するものだと知ることになり、日経さんは日本「経済」新聞のアイディンティティを守るため、反対しなくてはならないからだ。 軍事というものは不自由なものだ。新自由主義を信奉するなら反対して良さそうなものだが、なぜか新自由主義者は軍隊が大好きだ。 きっと「よくわからない」のだろう。 そしてその理由は「わかりたくない」からだ。 先生わかりません 作者: 矢田凱夫 出版社/メーカー: 文芸社 発売日: 2004/04/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る
高齢者の貧困が問題になっている。内閣府調査の<世帯の高齢期への経済的備え>で、60〜64歳で貯蓄が「十分だと思う」と答えた人は3.6%。「かなり足りないと思う」と答えた人はその10倍、35.5%だった。 「老後の貧困は、ひとごとではないのです」 そう警鐘を鳴らすのは、生活困窮者支援のNPO法人「ほっとプラス」の代表理事で社会福祉士の藤田孝典さんだ。6月半ばに出版した新刊『下流老人』(朝日新書)で、「このままだと高齢者の9割が貧困化し、貧困に苦しむ若者も増える」と書く。 藤田さんは貧困高齢者を下流老人と名付けた。普通に暮らすことができず下流の生活を強いられる老人という意味で、日本社会の実情を伝える造語だという。 「年収が400万円の人でも、将来、生活保護レベルの生活になる恐れがあります」(藤田さん) 実際に生活保護を受給する高齢者は増加中で、今年3月時点で65歳以上の78万6634
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