クラシック音楽鑑賞歴○十年。病めるときも健やかなるときも音楽に励まされたり癒されたり…。人工股関節とともに生きる下肢障害者のブログ。 クラシック音楽のコンサート、観劇、映画の鑑賞記録、思い入れのある音楽や文学について書いていく予定です。 入院中に、ふだんは読めない長編小説を読んでみようと思って、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を手にとった。「世界文学の最高峰」と多くの人が絶賛するこの小説を読んでいないのは勿体ない、と常日頃から思っていたからだ。 読了してはみたものの、「カラマーゾフの兄弟」の読後感をまとめることは難しい。深淵な意味が篭められていそうな数々のテーマが錯綜していて、一読しただけでは理解し切れるものではない。しかし、噂に違わず高い山であったにもかかわらず、「カラマーゾフの兄弟」は、覚悟していたよりも読みやすかった。 案に相違して「読みやすかった」と感じた一因は、ストーリー