紹介 近代が生み出した幻想のひとつ,「一国家一言語」,「一民族一言語」神話を,地域研究を横軸,エスペラントを縦軸に,異なる専門領域,フィールドをもつ研究者たちが共同作業によって解体する試み。 目次 はじめに――この本ができるまで(山本真弓) 言語的近代とは、なにか?/南アジアでの言語体験/「人工語」で育てられた赤ん坊の話/地域研究とエスペラント研究――「外部」に居続けるか、「内部」に迎えられるか/近代アカデミズムを超えて/わたしたちの試み 第一部 言語的近代の成り立ち 1 「韓国語」という呼称は、どこからきたのか ひとつの言語に、たくさんの呼称!/呼称は、視点を表す/愛人(エイン)は、恋人(こいびと)!/宇宙人から見た地球語とは?/自称が分裂しているとき――他称の可能性について 2 〈通じる〉のに、別の言語/〈通じない〉のに、同じ言語 朝鮮語は、日本語の「方言」だった!?/政治が〈ひとつの