10月26日、医薬品・健康食品大手「ケンコーコム」が、シンガポールに子会社をつくった。このウェブサイトは、日本語で書かれていることでもわかるように、海外向けに薬を売るサイトではなく日本人向けだ。それをわざわざシンガポールにつくったのは、6月に施行された改正薬事法で、胃腸薬「ガスター10」、発毛剤「リアップ」などが、通信販売が禁止の「第1類医薬品」に分類されたためだ。 シンガポールの子会社は日本の薬事法の規制を受けないので、第1類の薬を売っても違法にはならない。消費者が買うのは個人輸入という扱いになるので、薬事法では規制できない。もちろん運賃はかかるが、消費税がかからないので、8000円以上買えば送料(650円)は無料になる。 ケンコーコムは、もともと海外展開する計画もあったというが、最大の要因が薬事法の規制にあることは明らかだ。同社は薬事法改正が憲法違反だとする訴訟を起こしており、このよう