富士山、伊豆、会津など、すっかり定着した自動車のご当地ナンバーを、東京都心部にも導入しようという動きが浮上している。 23区内のナンバーの地域表示はこれまで、品川、練馬、足立の3種類だけ。ドライバーの不満の声を背景に、そこに名乗りを上げたのが、おしゃれで高級住宅街のイメージが強い世田谷区。かつての「湘南ナンバー」が人気を集めたように、誰もがうらやむナンバーになれるのか――。 ◆ブランドに期待 3月下旬、世田谷区で「ご当地ナンバー」の導入を目指す決起大会が開かれた。主催したのは、区内の商工団体や区などでつくる「実現する会」。当日は区民約400人が詰めかけ熱気に包まれた。来賓の国会議員が「世田谷には美しい響きがある」と盛り上げ、あいさつに立った保坂展人区長は「みんなの力で活動を広めよう」と呼びかけた。 会長を務める東京商工会議所世田谷支部の大場信秀会長は、世田谷ナンバーが実現すれば、街の魅力も