今年4月23日に発生した知床観光船沈没事故。乗客乗員26名が行方不明にとなり、その後20人の死亡が確認されています。事故の中間報告が今月15日に国の運輸安全委員会から発表されました。その報告を読み解きます。 浸水から沈没に至るメカニズムについての要約(1) 復路において、波高の高い波を受けて航行する状況下、波がブルワークを越えて直接船首甲板部に打ち込んだ。 (2) 船首甲板部ハッチ蓋が確実に閉鎖された状態でなかったことから、ハッチ蓋が船体の動揺によって開き、海水が同ハッチから船首区画に流入し始めた。 (3) ー(5) 省略 (6) 船首甲板部ハッチコーミングの上端が喫水線よりも下になり、大量の海水が同ハッチから流入した。 (7) 時点を特定することは困難であるが、船首トリムが増加し、船首甲板部ハッチ蓋が直接波にたたかれるようになり、ストッパーに強く当たってヒンジが脆性破壊し、同ハッチ蓋が外