最近、周りの男友だちが「男であることをやめたい」とよく言う。 そこからもっと進んで、自分の性別がめちゃくちゃムカつくと言う人や、常に漠然とした加害者意識を持っている、という人もいる。 そういうことを言う友だちはみんな、私にとっては、やさしくて内省的な人たちに見える。 「神さまのご加護」にされてた問題仮想敵をあえてつくってそれを叩くみたいな抽象的な話はしたくないので、自分自身と周りの話をする。 幼稚園の年長さんだったころ、受け持ちの先生にとつぜん呼び出されて、ひとりだけで聖堂に行ったことがある。 カトリックの幼稚園だったので、受け持ちの先生も校長先生もシスターだった。恐るおそる聖堂に入っていくと、私のことを呼んだ先生はひとりでマリアさまの像に向かってお祈りをしていて、振り向いて言った。 「シホちゃんが〇〇小学校に合格したというお知らせを受けました。いっしょに神さまにお祈りしましょう」 私はア