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詩と言葉に関するlqgqのブックマーク (1)

  • 夢野久作 猟奇歌

    殺すくらゐ 何でもない と思ひつゝ人ごみの中を 濶歩して行く ある名をば 叮嚀(ていねい)に書き ていねいに 抹殺をして 焼きすてる心 ある女の写真の眼玉にペン先の 赤いインキを 注射して見る この夫人をくびり殺して 捕はれてみたし と思ふ応接間かな わが胸に邪悪の森あり 時折りに 啄木鳥の来てたゝきやまずも *     *     * 此の夕べ 可愛き小鳥やは/\と 締め殺し度く腕のうづくも よく切れる剃刀を見て 鏡をみて 狂人のごとほゝゑみてみる 高く/\煙突にのぼり行く人を 落ちればいゝがと 街路から祈る 殺すぞ! と云へばどうぞとほゝゑみぬ 其時フツと殺す気になりぬ 人の来て 世間話をする事が 何か腹立たしく殺し度くなりぬ 今のわが恐ろしき心知るごとく ストーブの焔 くづれ落つるも ピストルのバネの手ざはり やるせなや 街のあかりに霧のふるとき ぬす人の心を抱きて 大なる煉瓦の家に

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