1.はじめにマーケットは、知覚過敏になってしまった。今週の市場は、パウエル議長の上院での議会証言で揺れ動き、これまでほとんど話題になることのないSVBフィナンシャルグループの株価急落に慄き、金融シスミテックリスクを警戒している。今の知覚過敏の市場に向き合うのは難しい。株式市場が右往左往することは珍しくないのだが、債券市場も不安定になっているからだ。今週の2年金利の変動は、まさにそうした状況を示している。これは、良い兆候ではない。債券市場の不安定さは、流動性の低下を生じさせ、株式市場にもネガティブな要因となる。何故、そのような知覚過敏なマーケットになってしまったのだろうか?今回は、「知覚過敏」なマーケットをテーマとしたい。今回はSVBショックが発生したことから、まずは速報ベースで第一弾を先にまとめ、その後に通常にレポートを出すことにする。 2.SVBショックと金融システムリスク① SVBとは