ブックマーク / magazine-k.jp (7)

  • 1円ライターから見た、キュレーションサイト「炎上」の現場(コグチスミカ) « マガジン航[kɔː]

    はじめまして。コグチスミカです。普段は別名義で、小説家、ライターとしてほそぼそと活動しています。現在、1歳児の子育てに奔走中の主婦です。 今回、どうしてもこの件について書かずにはおれず、だれかに知ってほしくて筆を取りました。 この記事を読んだ友人知人は、私がだれだか気づくかも知れませんが、どうか言及しないでいただきたいのです。あなたたちに正体がバレることはなんの問題もなく、むしろ喜ばしくすらあるのですが、クライアントにバレたら失職するかもしれないのです! キュレーションサイト「炎上」を生き延びたライターとして 2016年11月末、DeNAの運営する医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」が、炎上し、公開停止しました。例えば「胃痛 原因」などのキーワードで検索すると、Google検索で必ず上位に表示されていた大手のサイトでした。ですが、その記事の内容は、私たちのような単価の低いライターによって

    1円ライターから見た、キュレーションサイト「炎上」の現場(コグチスミカ) « マガジン航[kɔː]
  • 第2回《長野》アルプスの図書館に「黒船」がやってきた

    これがあの県立長野図書館? 長野駅に降り立ち、にぎわう善光寺口ではなく、反対側の東口へと向かう。開発途上の通りをぶらぶらと歩くこと約10分。タクシーに乗るなら「図書館へ」と言うより「ホクト文化ホールへ」と言ったほうがわかってもらいやすい。若里公園の緑の中、ホクト文化ホールと並んで、県立長野図書館はある。現在の場所に移転したのは1979(昭和54)年。かつての県立図書館は建て替えられ、その場所には現在、長野市立図書館がある。 ホクト文化ホールとおそろいの赤煉瓦風の外壁は重厚さを感じさせるが、なにしろ移転してから40年という歳月が経とうとしている。2階にあるメインの閲覧室は、県立図書館にしてはあまりにも狭い。その割に3階の自習室に贅沢なスペースを割いていて、受験生には人気のようだ。夏休みともなれば開館を待つ長い行列ができる。 手狭な閲覧室に比例しているのか、資料購入に掛ける予算も控えめだ。同じ

    第2回《長野》アルプスの図書館に「黒船」がやってきた
  • 第1回《気仙沼》「仙人」館長の図書館は遥か海へひらく

    山に囲まれた街は、海の彼方とつながっている 気仙沼へ赴く日の朝は早い。おれの住んでいる鎌倉からは、新幹線を使っても5時間。午後の会議に出席するには、始発で鎌倉駅を発たねばならない。まずは岩手県の一ノ関駅まで出て、そこから大船渡線で沿岸部へ向かう。龍のようにうねるその線形から、大船渡線は「ドラゴンレール」とも呼ばれている。車両はいわゆる「電車」ではなく、ハイブリッド車だ。大きく迂回するのは地形のためではなく、有力者による我田引鉄のためである。 宮城県の北東の端。盲腸のように岩手県の中へ飛び出している。なるほど、戊辰戦争の前は、今は岩手県南部の大船渡市、陸前高田市を含む気仙郡も、伊達藩の一部であったが、吉郡であった気仙沼は、たまたま宮城県に線引きされたのだ。 平安時代に編纂された歴史書『日三代実録』では「計仙麻(ケセマ)」と記されており、その由来には諸説ある。アイヌ語の「ケセモイ(kese

    第1回《気仙沼》「仙人」館長の図書館は遥か海へひらく
  • ニューヨーク公共図書館の英断

    ニューヨーク公共図書館のデジタルコレクションに収められている67万点を超えるデジタル画像のうち、パブリック・ドメイン(著作権保護期間切れ)である18万点の高解像度データが、ウェブ経由で簡単にダウンロード&再利用できるようになりました。そのことを伝える今年1月5日付の同図書館のブログ記事には、こうあります。 Today we are proud to announce that out-of-copyright materials in NYPL Digital Collections are now available as high-resolution downloads. No permission required, no hoops to jump through: just go forth and reuse! ニューヨーク公共図書館では以前より、コレクションの低解像度データ

    ニューヨーク公共図書館の英断
  • 私設雑誌アーカイブ「大宅文庫」の危機【前編】

    「知らなかった、大宅文庫が経営の危機にあることを」――。 8月8日、このような一文から始まる書き込みをFacebookにアップした。すると瞬く間に「拡散」され、5日後には「いいね!」が497人、「シェア」が276件。Facebookと連動させているTwitterのほうは、「リツイート」が674件、「お気に入り」が272件……。正直、驚いた。こんなに話題になるとは思ってもいなかった。その一方で、「みんな当に大宅文庫に関心があるの?」と訝る気持ちも生まれてきた。 公益財団法人・大宅壮一文庫(以下、大宅文庫)は、東京都世田谷八幡山にある雑誌専門の私設図書館だ。その名の通り、ノンフィクション作家で評論家の大宅壮一(1900〜1970年)が蒐集した膨大な雑誌資料が元になっている。大宅壮一といえば「一億総白痴化 」や「駅弁大学」「男の顔は履歴書である」といった名言・語録でも知られているが、「は読む

  • 「フリーライブラリアン」のすすめ

    私の肩書の一つは、フリーライブラリアンです。「図書館外で図書館司書のようなはたらきをする人」という意味で、数年前から使っています。 きっかけは、二つありました。一つ目は、司書のはたらきは人から必要とされている、けれど届いていない、と感じる出来事があったこと。当時勤めていた大学図書館でのレファレンス(調べものの手伝い)について友人に説明すると「図書館の人にそんな質問してよかったの?」という反応をされることが、たびたびありました。図書館を利用していないわけではない友人たちの反応から、司書にできることが世間で知られていない、知られていないがために活用されていない、と感じました。 「かかりつけの司書」となるまで そうこうしているうちに、ある年配の社会人大学院生との間で、印象に残るやりとりがありました。社会人入学をされるくらいだから、とても熱心な方です。レファレンスでは、単に質問内容だけを聞くのでは

  • 元少年A『絶歌』の出版が投げかけたもの

    1997年5月27日、神戸市須磨区にある友が丘中学校の校門前に、行方不明になっていた小6男児の頭部が置かれていた。そこにあった「犯行声明文」には警察に対する挑発的な内容が書かれており、筆跡が似ていた少年A(当時14歳)が犯行を認めた。少年は他にも2人の女児を殺傷していた。いわゆる「神戸児童連続殺傷事件」である。 医療少年院での治療と保護観察を経て社会復帰したその元少年Aが執筆した『絶歌』(太田出版)が話題となり、ベストセラーとなっている。 このをめぐっては様々な論点がある。私もすでに他のニュースサイトで記事を書いている。出版の是非については、<【神戸児童連続殺傷事件】元少年Aの告白『絶歌』出版の是非>(東京ブレイキングニュース、2015年6月11日)、事実関係の記述については、<元少年Aの手記には「3つの重大な疑問」について書かれていない――果たして彼は物なのか?>(トカナ、2015

  • 1