ニュース スタチンとナノ構造体で視神経を再生・保護、緑内障の治療に期待 米大が成果 2024.12.06 コレステロール値を下げる薬のスタチンと組織の再生や修復に用いるナノサイズの構造体を一緒に使うと、視神経を再生・保護する能力が増すことを、米ピッツバーグ大学のグループがマウスの実験で明らかにした。ヒトをはじめとした哺乳類では自然には起きないとされていた視神経の回復につながることを示す成果。将来的には外傷や緑内障などによる失明を防ぐ治療に期待できるという。 マウスの視神経を圧迫して傷つけ(赤星の部分)2週間後の視神経。生理食塩水(Ctr)の注入だけでは軸索は再生しないが(上)、スタチン(Fluv)とナノ構造体(MBV)を注入すると(下)、1.2ミリ程度まで伸びた(ピッツバーグ大学の桑島孝明助教提供) 目で捉えた光の情報は、網膜の神経節細胞から伸びた軸索が集まった視神経を通じて脳に送られる。
