このブログの主目的は、(1)英語教育について根本的に考え直すこと、(2)英語教育現場の豊かな知恵をできるだけ言語化すること、(3)英語教育に関する良質のコミュニケーションを促進すること、です。このブログでの見解などは柳瀬個人のものであり、柳瀬が所属する組織や団体などのものではありません。 20世紀におけるハイデガー哲学の影響の大きさは否定しようがない。彼の哲学は、精神病理学や認知科学にも影響を与えた。哲学そのものにおける影響はもちろんのことはるかに大きなものであり、ハイデガーがいなければ私たちが知るデリダはいなかった。レヴィナスもいなかった。ガダマーも。そしてアレントも。 『アーレントとハイデガー』は二人の関係に焦点を当てる。二人はともに卓越した哲学者でありながら、人間的には哀れなほどの弱さと脆さを抱え、お互いを必要としながら離れざるを得ない関係にあった。 アレントは『人間の条件』の出版に