『ゼロ・グラビティ』感想その2 男子なら経験のある「理屈はわかるけど感覚がわからないこと」のひとつに「母親は、お腹の中に赤ちゃんがいる間に母親だと自覚する。父親は子どもが生まれてこないと自覚できない」というのがあります。それを聞くたびに「うん……」と困っていたんですが、この映画を見て、何となく疑問が晴れました。 「緊急退避!命令だ!」と言われても作業を中断できないライアン・ストーン博士(asサンドラ・ブロック)の姿は、自分が何とかしないといけないという「母親としての重責」からつい無理をしてしまう心理に似ています。ロープに引っ張られるシーン、燃料が無かったシーンなどは、「自分の意志が通じないとき」。つまり、子どもが言うこと聞かなくてつい口悪くなってしまったり、イラ立って物にあたってしまう様子に似ています。 「男の子」を望んでいた父親から「ライアン」と名付けらたストーン博士。この映画における「