宮城県JR女川駅から真っすぐ海へ向かって伸びるプロムナード。元旦にはその真正面に、初日の出が上がります。設計のアイデアを出したのは、女川町長の須田善明さん。震災後、39歳で町長に就任し、女川の町づくりを進めてきました。震災翌日、親族の遺体を前に、公人として腹を決めたという須田さん。そこから見据えたのは、10年先の未来でした。あの日から10年目を迎えた今、須田さんが描く町の姿とは。お話を伺いました。(Yahoo!ニュース Voice編集部) ーー東日本大震災発生から「10年」を越えて、いかがですか。 須田善明さん: 報道の多さが意外でしたね。同時に3月12日を過ぎたら、ぱたっと止まるだろうとも思っていて。止まって当然なんです。自分たちだって被災する前、1月17日は何の日か、10月23日は何の日かって、ぱっと答えられたでしょうか。1月17日は阪神・淡路大震災、10月23日は新潟中越地震があった