形態形成などに関わるHhシグナル伝達系の分子機構の一端を解明 -Sufu遺伝子はHhシグナル伝達系の最下流に位置する転写因子を制御- 要旨 理化学研究所(理研)バイオリソースセンター新規変異マウス研究開発チームの牧野茂 開発研究員と権藤洋一チームリーダーらの共同研究グループ※は、形態形成や発がんに重要な役割を果たす「ヘッジホグ(Hh)シグナル伝達系[1]」の、新たな活性制御機構の一端を明らかにしました。 Hhシグナル伝達系は、ほ乳類胎児の発生において神経、四肢などを含むさまざまな器官や臓器の形作りに重要な役割を担っています。また、成体ではHhシグナル伝達系の制御異常が発がんにつながることが知られています。Hhシグナル伝達系に関する研究は、胎児の体の形作りや成体での恒常性の維持に関する基本的メカニズムの解明に加え、病態の理解や治療法、創薬ターゲット開発にも役立つことから、多くの研究が行われて