民家前のかつての農地に積み上げられた、汚染土などを詰めたフレコンバッグ=福島県飯舘村で2016年3月10日午後、佐藤賢二郎撮影 東日本大震災から5年。福島第1原発事故で放出された放射性物質の除染事業が続く福島県飯舘村を10日、訪ねた。 事故の前年、「日本で最も美しい村」連合にも加盟した自然豊かな村は、無残な姿に変わっていた。農地だった場所には汚染土などを詰めた黒い袋(フレコンバッグ)の山が、見渡す限り広がっていた。今も住民約6000人が全村避難中だ。 村によると、これまで除染で出た汚染土や枝、草などはフレコンバッグ約150万袋分。宅地の除染は終わったが、農地は55%しか完了していない。