10月10日夜、日本テレビ系で特別企画のドラマ『私が私であるために』が放送された。中村 中さんが出るというので見たのだが、中村さんは「主演」ではなくて重要な脇役――ストリートミュージシャンで、やがてメジャーデビューすることになる――といった役どころだった。主役の“女子大生”ひかる役を演じていたのは相沢咲姫楽さん。姉のいぶき役に浅見れいなさん、母親役に竹下景子さん、父親役が橋爪功さんという豪華な配役。ドラマでは、ひかるの「前史」は断片的に語られる程度で、高校までは男子の学生服を着て、なんとか身体と精神の性の不一致を押し隠そうとしてきたが、大学に入って一人暮らしをするようになってからは女性の身なりをして女性として振舞ってきたという設定になっている。ただ、ひかるは親しい友人たちにも自分が「男」(学生証の性別はそうなっている)だということを話していない。ひかるは姉とは時々会っているが、家にはもう2