勤務先の金をだまし取ったとして、警視庁が十一日に電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕した埼玉県朝霞市の元会社員栗田守紀(もりとし)容疑者(33)は、キャバクラの女性店員(30)に総額約六億円を送金していた。「がんで闘病中」と治療費を求める女性の言葉を信じ、ほとんど会うこともなく約七年間にわたり計三百五十回以上、金を振り込んでいた。 警視庁によると、栗田容疑者は二〇〇〇年からゴム製造会社「シバタ」(東京都中央区)の経理部に所属。逮捕容疑では、自ら管理する会社の口座から二億三千万円を自分の口座に送金し、だまし取ったとされる。