6月下旬、南国の強烈な日差しが照りつける台湾・台南駅(台南市)。見慣れた流線形の列車が止まっていた。ただ、車体のラインの色は「新幹線ブルー」ではなくオレンジ。東海道新幹線の技術が初めて海を渡り、2007年に開業した台湾高速鉄道だ。 日本の車両、電機メーカー、総合商社など計7社が連合を組んで受注に成功。数千人の日本人スタッフを送り込み、7年の歳月をかけて作り上げた。 今年10月、東海道新幹線は開業から50年を迎える。事故で1人の死者も出していない安全性や1時間15本の高頻度運行、高い定時運行率、早期地震検知を始めとする防災システム――。日本は他国に類を見ない高速鉄道の技術を培いながら、後発の欧州に輸出でシェアを奪われ続けてきた。 今春、これまでの劣勢を跳ね返… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読み