カーボンニュートラル社会の実現へ向けて、トヨタの高級ブランド「レクサス」が力を入れる初のバッテリーEV専用モデル「RZ」。さまざまな最先端技術が搭載される中、注目を集めたのがデンソー製の「SiCパワー半導体」の採用だ。耳馴染みがないデバイスかもしれないが、EVのモーターを制御するインバーター部分に組み込まれ、カーボンニュートラル社会の実現に寄与する重要な要素のひとつとして「グリーンデバイス」とも呼ばれている。 このSiCパワー半導体に欠かせないキーマテリアル、「SiCエピタキシャルウェハー(以下、SiCエピウェハー)」の外販で世界No1シェアを誇るのがレゾナック。ここ数十年、日本の半導体メーカーが凋落した一方、世界で勝ち残ってきた半導体材料の大手メーカーのひとつだ。 レゾナックは、SiCパワー半導体でも最先端のBEVや鉄道など高付加価値分野で技術力を発揮しているが、それによってどう社会に貢