上場している主要な外食チェーン企業の業績がだんだんと回復しつつある。8月の売り上げが前年比で増収になった企業も目立つ。原材料高による値上げが相次いだこともあり、客単価が上昇したことによるらしい。 ただ、客数も前年比では増加しているものの、値上げの影響もあってコロナ前(2019年)との比較では、元には戻っていない企業も少なくないようだ。 フードコートでおなじみの長崎ちゃんぽん店を主力業態とするリンガーハットの客数が「コロナ前に戻らない」という報道もあった。その背景には何があるのか深掘りしてみよう。 フードコート内の店舗が半数以上を占める リンガーハットの2024年2月期の第1四半期決算は、売上高98億円(前期比+11.9%)、営業利益は1.8億円(前期は▲2.6億円と赤字)と増収増益基調だが、相次いで値上げしたことがフードコートの客数伸び悩みにつながり、2019年比ではマイナスが続いている。
