■県立川崎、市民ら反発相次ぐ 自治体が管理してきた地域資料の移転計画に、市民らの反発が相次いでいる。県は県立川崎図書館(川崎市川崎区)を2017年度末に移転する予定だが、蔵書の分散を懸念する市民から「高度経済成長の光と影を伝える記録が失われる」などの声が上がっている。一方、横須賀市は資料を分けて管理する計画だったが、批判を受けて方針を撤回した。(阿部真司) ■「3分の2」移転 県は9日、同図書館の在り方について、市民との意見交換会を25日に川崎市産業振興会館(川崎市幸区)で開くと発表した。「計画を説明するとともに、市民の意見をできる限り反映させたい」とする。 黒岩知事は12年に、県の緊急財政対策の一環として同図書館の廃止を検討すると表明。その後、廃止の考えは撤回したが、県は同図書館を、企業や研究機関が集まる「かながわサイエンスパーク(KSP)」(同市高津区)に移転する方針を示した。 同図書