先週、日経BPの柳瀬博一さんとおしゃべりしていたときのこと。ライターの価値ってなんだろうね、みたいな話になって、前々から思っていたことを口に出してみた。 「ライターって、照明技師みたいな仕事だと思うんですよ」 自分がとっても魅力的だと思うひとに取材する。会ったらやっぱり抜群におもしろい。ところが当人は、自分のほんとうの魅力に気づいていなかったりする。なぜならみんな、鏡に映った真正面の自分、扁平な蛍光灯に照らされ表情を失った自分しか見たことがない。 そこでぼくらライターは、おもむろに照明を取り出す。しかるべき位置に照明をとりつけ、カメラの画角やアングルを固め、そのひとがいちばん魅力的に映る「絵」を探していく。 Photoshop なんかくそくらえ。「ひと」「もの」「こと」は、照明ひとつでたちまち魅力的になるのだ。 ということで、ライティングはライティング。 Writing は Lightin