自前の焼却場を持たない小金井市のごみ処理を、肩代わりしてきた周辺自治体が、同市に対し、不信感を募らせている。きっかけは、今春の選挙戦で初当選した佐藤和雄市長の主張だ。周辺自治体に委託費を払い始めた2007年度以降のごみ処理費用が4年間で計20億円増加したと推計し、これを無駄遣いと批判したことに、周辺自治体は態度を硬化。小金井市が排出する今年度分のごみ処理の委託先がいまだに決まらない状況に陥っている。危機感を強めた佐藤市長は、おわび行脚を重ねているが、風当たりは強いままだ。(大津和夫、前村尚、長内克彦) 小金井市は二枚橋焼却場が老朽化のため廃止された2007年4月以降、周辺自治体と1年ごとに契約し、ごみを焼却してもらっている。10年度は多摩川衛生組合(稲城、狛江、府中、国立市)、昭島市、八王子市、日野市が支援した。 「これまでの支援は何だったのか。ずっと支えてきたのに」と話すのは、昭島市幹部