神戸大大学院理学研究科の末次健司特命講師(植物生態学)らの研究グループが、光合成を行わず、キノコやカビから養分を取る菌従属栄養植物の一種「タヌキノショクダイ」の新種を発見した。神戸市西区内で1992年に採集され、「県立人と自然の博物館」(三田市)に保管されていた標本を再精査して判明。グループは「コウベタヌキノショクダイ」と命名し、13日に植物分類学の国際誌で発表した。 タヌキノショクダイは照葉樹の落ち葉の下に生える全長1~4センチほどの植物で、花の形が燭台(しょくだい)に似ていることが名前の由来。全国的に絶滅の危機にあるとされる。今回発見された新種も、採取場所が産業団地として開発されており、既に絶滅した可能性が高いという。