自民党が、自衛隊明記など憲法改正を衆院選公約の柱にすると発表した。歴史的な節目だが、ノンフィクション作家の保阪正康さんは、自民党の重鎮だった故後藤田正晴氏なら今、こう語っただろうと言います。「君、どうなっているんだ、これは。論理も、歴史的感覚も、何もない。こんなことでいいのか」と。昭和史研究の第一人者に聞いた。 ――自民党は2日、「国民の幅広い理解を得て、憲法改正を目指します」と公約の大きな柱の一つに盛り込み、「自衛隊の明記」にも言及しました。 憲法そのものを語る前に、今度の選挙には、意外な側面があることをまずは知るべきです。米国のトランプ大統領の戦略を支持するかが問われている選挙だということです。トランプ氏は米国ファーストであり、北朝鮮の問題で軍事行動を起こす可能性がゼロではない。そうなれば、日本や韓国に少なからず影響する。そのトランプ氏に安倍首相は全く同調している。今回の解散は、支持率