土壌や水、稲わらにまで放射能汚染が発覚するなか、米は安全といえるのだろうか? セシウムによって汚染された米が、私たちの食卓に入り込む可能性は? そもそも、農家が収穫した米はどのようにして食卓に届くのだろうか。米の流通に詳しい岐阜大学の前澤重禮教授はこういう。 「農家が収穫したお米をその地域のJAが集荷し、JAから米を扱う流通業者に流れ、スーパーや米店などの小売業者の店頭に並ぶというルートが基本です」 2004年に食糧法が改正されるまでは、このJAを通すルートが米流通のほぼすべてだったが、最近では別のルートも増えている。 農家が卸業者に直接販売したり、インターネットを使って消費者にそのまま届けたり、ルートはさまざまだ。 そして消費者の手に届く米には、JAS法に基づいて「精米年月日」や「産地」が表示され、それを見て消費者が米を選ぶことになる。 「産地は都道府県名まで記載することが法律で義務づけ