衆院で与党が多数を占める一方、参院は野党が過半数となっている「ねじれ国会」の構図が動き始めた。川崎稔、植松恵美子両参院議員が22日、参院第1党の民主党に離党届を出し、政府の12年度補正予算案に賛成する方向となったためだ。与野党攻防の主戦場となってきた参院の勢力図の流動化は、日銀総裁人事案の採決にも影響しそうだ。【田中成之】 東日本大震災に対応するための補正予算や暫定予算を除けば、衆参両院で予算案が可決されたのは、民主党政権が衆参で多数を握っていた10年度予算が最後になる。12年度補正予算案がすんなり可決されれば、政府・与党が政策ごとに野党に連携を呼びかける「部分連合」の実績づくりにもつながる。 川崎氏は22日、細野豪志幹事長の議員会館の部屋で離党届を手渡した。その後、記者団に「市場はデフレ脱却に向けて千載一遇のチャンスになってきている。補正に反対でいいのか、と考えている」と賛成を示唆し