私は、今まで単著で8冊、共著で1冊の合計9冊の本を出版したが、単著はいずれも出版エージェントの アップルシード・エージェンシー社のお世話になった。始めて、アップルシード・エージェンシー社の社長から出版の可能性について聞かれた時に、「是非、資治通鑑を出版したい」というと、社長は眉をひそめ「中国の歴史書では史記は聞くが、資治通鑑など聞いたことがない。果たして、資治通鑑に読者が付くのだろうか?」と疑問を呈した。しかし、私は資治通鑑の面白さを重ねて説明したが、納得してもらうには至らなかった。ただ、ともかくも書籍企画書を作成して、出版各社に配布してもらえることにはなった。 暫くすると、10数社ほどに配布した中で、カドカワが出版に興味を示しているとの連絡を頂いた。半分諦めていた私は小躍りして喜んだ。数日後、カドカワの新書担当のNさんにお目にかかると、資治通鑑という題名より、書籍企画書の内容そのものをし