君主制に未来はあるか? Paul M. Handley, The King Never Smiles (Yale University Press, 2006) (『一冊の本』2007 年 11 月号 pp.26-7) 山形浩生 要約: 一見、揺るぎない王制を敷いているかに見えるタイの王さまも、実はかなり波瀾万丈の生涯を送っており、もともと王位がめぐってくるはずがなかったのが各種の事故で現職に至る。兄の謎の死、各種クーデターによる失脚と復位の連続、権力の控えめな利用によるキャスティングボート保持戦略などが有効に機能してかれの現在の不動の地位がある。隣国カンボジアのシアヌークとは大違いだ。だがこれからは? 民主主義の世の中にあって、王さまや皇帝や天皇の位置づけはとてもむずかしく、その愛憎半ばするような人気の一端も、そのいかにもあいまいなポジショニングにもあるのだろう。なぜ王様は王様なの? な
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